ヒップホップは2000年代の世界の音楽シーンで中心的な存在になっているジャンルです。1900年代はジャズやロック、ポップスでしたが、勢力図は完全に塗り替えられています。ヒットチャートを見てみると、ほとんどがラップやヒップホップの曲ばかりで、楽器の生演奏の曲がほとんどないという状況になっています。
ヒップホップの歴史
ヒップホップは元々黒人文化のジャンルと言われていました。1900年代の後半あたりから流行するようになり、1980年代からはヒットチャートにも出てくるようになってきました。DJ、ブレイクダンスという用語もこの時代から出てきています。初期のヒップホップは打ち込みトラックを背後に歌詞が乗るという要素が強かったです。ヒップホップはギャング抗争などを終わらせるための手段としても使われていました。銃や暴力の代わりとしてラップなどを使って競争していたと言われています。現代のヒップホップはかなり多種多様なサウンドが増えました。民族音楽のテイストが乗ったり、クラシック風の曲調だったり、ロックとヒップホップが融合した曲も生まれています。2000年代に入り、ヒップホップはアメリカを中心にヒットチャートを独占しているような状態です。今後新しいジャンルが出てきて、衰退する可能性がありますが、現段階では世界の流行音楽の一つでしょう。
ヒップホップ流行の理由
しかしこのヒップホップはなぜ流行するようになっていったのでしょうか。それには以下のような理由が挙げられるのです。時代の変化によってヒップホップは現代人にとても受け入れられる音楽と言えるのです。
【楽器の買取屋さん】電話受付22時まで対応可能!無料出張見積もり
自由な歌詞
ヒップホップはポップスやロックのようにメロディに対して歌詞を乗せるような窮屈なものではありません。自由度がとても高いため、歌詞を作るのがとても楽です。これはあくまで音楽制作側の理由ではありますが、歌詞が組み立てやすくなることによって曲を引き立てやすくもなります。
生演奏の曲がなくなった
現代は生演奏の曲がなくなりました。これはDTMの進化により無料でも高性能な機能を使って曲を作れるようになったのが理由です。そしてそれによって生演奏を売りにしていたジャズ、ロックなどはかなり衰えていきました。生演奏ならではの曲の強みもあるのですが、現代人は電子音が好きなのかもしれません。
J:COM
1人でプレーできる
ヒップホップはバックトラックさえ作ってしまえば、実際のライブは1人でもできます。コストもかからないし、とても気軽にできます。これに比べてバンドなどは3人~5人程度を集めて全員の都合の良い時間しか活動ができません。多様化している社会においてもはやバンドのようなスタイルは時代遅れなのかもしれません。バンドと比べてヒップホップは自分の都合さえつけばいつでも活動できます。
歌唱力
従来のポップスやロックでは音感が重要です。歌手には音程、音域などが求められ高度な技術を要するクラシックのオペラなどでは熟成まで10年程度かかると言われています。それに比べて、ヒップホップは自分の声帯の音域で出しやすい音程で歌えばいいため、非常に歌手としても歌いやすいジャンルです。
トラックメイク
ヒップホップは基本的に歌詞がとても重要になり、曲自体のバックサウンドは他のジャンルと比較すると、とても簡易な作りになっています。ポップやロックのように凝った曲作りをしていないものが多いです。そのため、同じコード進行を繰り返すものが多く、初心者でも挑戦しやすいジャンルともいえます。
作曲、編曲に挑戦できる!
ロックの衰退
ロックは2000年代初頭まではヒットチャートにいましたが、2010年代に大きく没落し、現代ではほとんど流行しなくなりました。ロックはバンド形式で活動するものが多く、今のように多様化した社会だと、メンバー全員が都合の良い時間を捻出することが難しくなりました。一番大きな理由は世界の人々の生活の多様化にあると思われます。また、それに付け加え、音楽の世界は流行りが目まぐるしく変わります。ロックが流行した時は代わりにジャズが衰退していきました。そしてヒップホップが流行することによりロックも衰退していくことになったのです。これはアメリカだけの話ではなく、世界共通の傾向です。昔から今に至るまで、勢いを保ち続けているジャンルというものはありません。ロックが衰退したように、いずれヒップホップも衰退する時代を迎えることになるでしょう。
コメント