歌手になりたい人はまず歌唱力の練習などに時間を費やしたり、どうやったら歌手になれるのかなど考える人が多いです。これはこれで正しい戦略なのですが、歌手の場合は楽器奏者とは違う点が一つあります。それは自分の体を楽器として扱う必要があるということです。これはすなわち自分の体を常に万全にしていかなければなりません。
歌手は自分の体が楽器
バイオリンやギター、ピアノとは違って歌手の場合は体そのものを活かして声を出すのです。そのため、楽器奏者とは特性が違うと思ったほうが良いです。そして万全な状態を常に維持して練習に励む必要があります。そしてそのためには体を常に健康な状態に持っていく必要性があるのです。歌手は属性としては音楽家というよりスポーツ選手に近いです。スポーツ選手は常に体に良い食べ物を食べて、健康的に生活しています。歌手も同様でなければなりません。そのためには以下のようなことを常に意識しましょう。
食事
歌手には美食家が多いです。これは健康な状態を常に意識しているから。人間の生態研究は色々な医学大学で行われており、日本の国立がん研究センターの2020年の研究によると特に豆類、野菜類、果物類由来の食物繊維の摂取量が多い人ほど、全ての死因による死亡リスクは低下することがわかっています。食物繊維は、血圧、血中脂質、インスリン抵抗性などに良い影響を及ぼすことが知られており、疾患を抑えることがわかっているのです。歌手は病気になっている暇はありません。毎日自分の体を使って、歌唱力を磨く必要があります。体に良いものを食べましょう。
睡眠
人間は寝過ぎも寝不足も死亡の行動危険因子となります。長寿には7時間睡眠が適切とされています。それ以外の睡眠時間では死亡リスクが有意に上昇することがわかっています。極端な寝すぎや寝不足は体に負荷を与えてしまいます。適切な睡眠時間を意識する必要があります。
運動
歌手は自分の体を思いっきり使って、声を出します。いわば全身運動なのです。そのため、体力がなさ過ぎても問題と言えるでしょう。不老長寿になっている人のほとんどは1日20-30分程度のウォーキングやランニング、筋肉トレーニングなどをしています。歌手を目指す場合は一応適度な運動をしておいたほうがよいです。体がほぐれて声も出しやすくなるからです。
声帯管理
歌手にとって声帯は生命線です。この声帯が傷ついたりしてしまうと、あなたの歌手としてのキャリアは終わります。声帯は乾燥しているときほど、傷がつきやすいです。常に良い状態にするためには水を飲んだりして程よい潤った状態を維持することが大事です。アメリカのシンガーである、マライアキャリーは乾燥する時期になると、加湿器を20個つけます。喉の潤いを保持するための策なのです。ここまで大がかりでやる必要はないかもしれませんが、声帯は最も大事なものなので、多少神経質になってもいいので、しっかり管理してください。特に乾燥する季節は要注意です。
炭酸飲料
歌手にはあまり炭酸飲料をお勧めしません。炭酸飲料は二酸化炭素のガスを充填して製造される飲み物です。 胃の中に入ると炭酸ガスが発生するため胃の内圧が高まり、げっぷが出やすくなります。歌手は息を吸って、吐くというリズムが崩れると上手く歌えなくなってしまいます。そのため炭酸飲料は止めておきましょう。水やお茶、清涼飲料水などで我慢しましょう。
タバコ
タバコは論外です。ブレスに悪影響が出るからです。タバコを吸っている人が運動をすると、すぐに息が上がってしまうというのは今ではもう広く知られた話です。これは歌手にも同じ影響が出ます。歌う時はとても息を使うので、運動する時と同様息切れ状態になってしまいます。息の使い方で歌をコントロール出来ている部分がとても多いので、直接的な技術にも影響を及ぼすことになります。さらにタバコを吸うと肺の機能が低下するので正に悪循環、百害あって一利なしです。
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