バイオリンはとても習得するのが難しい楽器と言われています。実際にバイオリンを練習する人はいますが、中には挫折してやめてしまうひともいます。バイオリンを始めたばかりの初心者は、どれくらいの期間と練習量があれば上達するのでしょうか。今回は大人からバイオリンを始めた場合の上達期間と練習量について解説します。
習得期間
バイオリンは子どものときから始める人が多く、大人になってから始めるのは遅いと考えている人も多いです。大人は脳も体も成長しきっており、子どもほど柔軟性がないので習得するまでに時間がかかります。上手に演奏できるまでの期間は、曲の難易度、完成度によります。簡単な曲であれば1~2ヶ月ほどでとりあえず弾ける程度には完成します。やや難しい曲になると2~3年かかります。上達していくには弓使いが安定している、ビブラートが上手にかけられるなどテクニックの習得も欠かせません。プロレベルになるにはさらに期間がかかると思ってください。正しいフォームなども身に付ける必要も出てきます。
まず初心者が目指す曲は以下のようなある程度音階が単純で変化が少なく、繰り返しが多い曲が好ましいです。弾けるようになる期間は2週間から1か月を目安として考えるのがいいでしょう。勿論毎日練習するということが絶対条件です。途中でさぼると、もちろん上達するまでの期間はもっとかかります。
少し曲を覚えたら、少しだけ複雑な曲を練習してみましょう。難しいと感じたら、まずはパートごとに練習してみるのがコツです。難しいパートはとにかく何度も練習すればそのうち上達して上手く弾けるようになります。下記のような曲は1年ぐらいを目安に弾けるようになるといいと思います。
そしてさらに上達するようであれば、さらに難解で音階の動きが激しい曲を練習してみましょう。以下のような指の動きが繊細で激しい動きが必要な曲ができるようになると、かなりのレベルに達したと言えるでしょう。
練習時間
バイオリンの上達に必要な1日の練習量は30分~1時間ほどで、毎日練習することが基本です。いきなり初めから10時間以上練習することはお勧めしません。これを続けると、練習すること自体が嫌になってしまい、辞めてしまう人が多いです。まずはゆっくり1日30分程度から始めるようにしてください。慣れるようになったら徐々に練習時間を増やしてみましょう。バイオリンは1日でも弾かない日があると感覚が鈍ってしまい、上手く指が動かなくなります。練習時間よりも継続して練習できるかどうかが大きいです。また人の集中力はそれほど長くはもちません。30分から1時間程度練習をしたら休憩を必ず入れるようにしましょう。リフレッシュした状態で練習をしないと、あまり上達できません。
難易度
バイオリンが正しい音程を取るのが難しい楽器です。ピアノは鍵盤の位置が決まっており、どこを押せばいいかがわかります。これはギターも同様ですが、バイオリンはそうはいきません。バイオリンは目印がないから音階の位置が分かりづらく、なかなか正しく弾けないのです。ここで挫折してやめてしまう人がとても多いです。これはヴィオラやチェロなどでも同様です。
ビブラート習得
ある程度バイオリンに慣れてくると、表現を学ぼうとする人は多いです。ビブラートを習う時期ですが、音程を正しく演奏できるというのが前提です。ビブラートは、手首を柔らかくすること、指先を柔らかくすることの2点が必要です。ビブラートを習得するにはとても時間が掛かります。ビブラートはとても習得が困難だと言われていて3年は練習が必要だと考えられている演奏テクニックです。
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