プロの歌手になるためにはそれ相応のトレーニングが必要です。ほとんどの人は挫折してやめていってしまいますが、本当に実力がつくまでは数年かかることもあります。そのためには挫折せず淡々と練習できる精神力は必要です。目先の結果に一喜一憂するのではなく、長期的なスパンで練習するようにしてみてください。
自分の体が資本
プロの歌手は自分の体を使って声を出すことになります。それはすなわち自分の体を常に万全な状態に維持することが最も大事です。そのためには健康的な生活を常に考えてください。不健康な生活をしていると、いざ歌うときに上手く歌えなくなってしまうことはよくあります。普段の生活次第であなたは歌手にもなれるのです。
練習時間
プロアーティストとしてデビューを目指している方は、歌中心の生活を送る必要があります。具体的な練習量は、声帯の強さやライフスタイルなどによって異なりますが、趣味で楽しみたい方なら1日あたり40分~1時間程度、プロを目指す人でも1日1時間~1時間半くらいが目安といわれています。練習時間の中には、ウォーミングアップやクールダウンの時間も含まれています。
習得期間
習得期間に関しては、どんな分野の歌手になりたいかによって答えが変わります。これは大衆音楽の歌手と、クラシックのオペラ歌手では修練の仕方が根本的に違うため、修練期間がかなり大きく変わってしまうのです。そのため、分けて記載します。
ポップスの歌手
ポップスの場合は独自性などを重視されることが多いため、テクニックはそれほど重視されない傾向にあります。現実的に歌が下手でも歌手になっている人は山のようにいるからです。それでも実力を身に付けたい人はいるので、だいたいの目安を言います。練習期間が半年程度になると、自分の声が自分で理解できるようになり、楽しい気分で過ごすことが出来ます。そしてこれが1年、2年経つと、自分で自分をトレーニング出来るようになります。はじめに考えていた目標や目的は達成し、新たな魅力的な目的や目標が出来ます。
オペラ歌手
オペラの場合は実力がないと、舞台に立てません。最低でもマイクなしでコンサートホールで歌えるくらいの圧倒的な声量にしなければなりません。赤ん坊は大きな声で泣けるのですが、あのような状態に回帰させる必要があります。人間は成長すると「抑揚」を覚えてしまうため、赤ん坊のように大きく、透き通る声は出せなくなってしまうのです。赤ん坊のような声に回帰させるには10年近くの修練が必要です。そして、どんどん声量も上がっていくため、それ相応の練習場所の確保も必要になってきます。防音対策はしっかりやりましょう。

お勧めのボイストレーニング教室
ボイストレーニングスクールなどが今の時代、乱立していますが、お勧めなのは声楽(オペラ)専門のスクールです。ポップス専用のスクールは行かないようにしましょう。なぜなら、声楽を学ぶことで、歌に対しての深い素養が見につくからです。身に付けば、オペラ歌手を目指せるようにもなるし、ポップスを目指せるようにもなるため、本人にとっても選択肢が生まれます。しかし、ポップス専門のボーカルスクールは薄っぺらいポップス用の歌手にしかなれません。そこからはどう頑張ってもオペラ歌手のような圧倒的な声量は身に付くことはありません。声楽の基本を抑えれば、自分の歌い方を崩して、ポップス仕様にすることができます。しかしその逆は高度すぎてすぐにはできないのです。自分の選択肢を広げられるようなところを選ぶことが賢明です。
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